住宅のこと

換気の日~11月9日~

2021.11.09 住宅のこと

11月9日は、いい空気(いい(11)く(9)うき)の語呂合わせから換気の日に制定されました。

ということで、本日は換気のお話しです(^^♪

 

◆24時間換気システムの基礎知識

家づくりを検討している方であれば、「24時間換気システム」というフレーズを耳にしたことがあるのではないでしょうか?

最近は気密性の高い建物が多く、24時間換気システムがないと、空気が循環せず住宅の中に空気がこもってしまいます。そうなると、家具の材質であるホルムアルデヒドや、家の中に潜むダニやカビなど、住宅が原因でさまざまな健康障害が出る「シックハウス症候群」の発症につながってしまいます。

シックハウス症候群を防ぐために、2003年に建築基準法の改正により、すべての住宅に24時間換気システムの設置することが義務付けられました。

<空気清浄機とは何が違うの?>

空気をきれいにするというと、空気清浄機も選択肢のひとつになります。では、空気清浄機を動かしておけば、24時間システムは不要なのでしょうか?どちらも空気をきれいにしますが、大きく異なるのは、24時間換気システムは屋外と屋内の空気の入れ替えができるのに対し、空気清浄機はそれができないことです。

屋外から酸素を含む空気を取り入れる24時間換気システムに対し、室内の空気を循環する空気清浄機は、人間が排出する二酸化炭素まで取り除くことはできません。人間が生きていく上で必要不可欠な酸素が増えずに二酸化炭素の量が増えていけば、健康面への影響も懸念されます。そのため空気のホコリなどの汚れを取るだけでなく、換気で酸素を取り入れて二酸化炭素を外に出すことが必要なのです。

 

◆24時間換気システムの種類は

第1種換気方式

「給気と排気の全てを機械で行う」

メリット

・窓の開閉などの影響を受けにくい。気密性が低い家でも安定した換気効果が得られる。

・換気ユニットとダクトを備えれば、各部屋を確実に換気することができる。

・給気口に高性能なフィルターを組み込んで、PM2.5や花粉などを除去することができる。

・熱交換機を使用すると室内の温度・湿度に近づけて換気することができるので省エネにつながる。

デメリット

・他の方法よりコストがかかる。

 

第2種換気方式

「給気を機械で行い、排気を自然に任せる」

どちらかといえば一般的な住宅よりも大きな工場などで導入されているケースが多いです。

機械が換気を行うことで常に新鮮な空気を室内に取り込むことができますが、排気面では空気の流れを計算することが大切です。

 

 

第3種換気方式

「給気を自然に行い、排気を機械で行う」

メリット

・機械換気の設置が排気側のみのためコスト面で有利。

デメリット

・気密性の低い家の場合、各部屋の換気がしっかりできない。

・窓等を開けると、各部屋の換気がしっかりできなくなるほか、PM2.5や花粉が室内に入りやすくなる。

 

◆最近は第1種換気が増えている

コスト面で有利な第3種換気がこれまでの主流でしたが、最近はコストが上がるにもかかわらず第1種換気+熱交換気を採用する住宅が増えています。その理由として第1種換気+熱交換気は『屋内の温度・湿度に近づけた状態で換気できる』『PM2.5や花粉等の侵入を防ぎやすい』というメリットが、近年の省エネ志向や健康志向に合致するからです。

第3種換気は自然給気のため、給気口に高性能なフィルターを備えることができません。もし給気口に高性能なフィルターを備えるとフィルター自体が抵抗になって、動力を持たない給気口では給気ができにくくなってしまうからです。

このように従来はコストの面から第3種が主流でしたが、現在は省エネ志向・健康志向から第1種換気+熱交換気、さらにフィルターを備える人が増えたのです。

 

最後に...


今回は、住まいの環境を整えてくれる24時間換気システムの基礎知識についてお話してきました。目に見えないため忘れがちですが、家全体の環境を左右する大きな存在です。

24時間換気システムにもこだわるべきではないでしょうか。

 

みらいえ工房では、あなたの気持ちに寄り添いながら、夢を実現するお手伝いをしております。

お気軽にご相談下さいませ(^^)/